ロコモティブシンドローム
ロコモティブシンドロームは骨や筋肉などの運動器障害によって移動機能が低下している状態であり、一般的には「ロコモ」と略して呼ばれています。骨粗しょう症や変形性膝関節症、筋肉の減少などによって歩行が困難になったり、ちょっとした負荷で骨折を引き起こしたときはロコモティブシンドロームの可能性があります。
ロコモの状態になると、外出することが困難になり、体を動かさずに家に閉じこもりがちになることがあります。そうなると、さらに運動機能が低下し、骨折リスクの増大などの悪循環が起こってしまうので、早めに整形外科を受診するようにしましょう。
ロコモの相談に応じます
当クリニックでは、ロコモティブシンドロームの方に対する筋力トレーニング、歩行訓練、転倒予防指導などを行っております。ロコモの可能性が疑われる方、また将来に向けてロコモが心配な方は、お気軽にご相談ください。
ロコモを予防して健康寿命を延伸
ロコモティブシンドロームが進行すると、介護が必要になるリスクが高くなってしまいます。加齢などに伴って筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板などに障害が起こるため、徐々に歩行や日常生活に影響が及んでいき、適切な医療を受けないと寝たきり状態に近づいてしまうのです。
但し、早い段階から医療機関を受診し、適切な治療やリハビリテーションを受けたならば、ロコモティブシンドロームのリスクを軽減することも十分可能です。健康寿命を延ばし、いつまでも自分の足で歩き続けていけるよう、お早めに医療機関を受診するようお勧めいたします。
ロコモをチェックしてみましょう
- 片脚立ちでは靴下が履けなくなった
- 家の中でつまずいたり滑ったりする
- 階段を上るのに手すりが必要だ
- 家のやや重い仕事が困難だ(掃除機の使用や、布団の上げ下ろしなど)
- 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難だ
- 15分くらい続けて歩くことができない
- 横断歩道を青信号の間に渡り切ることができない
※上表の項目はすべて、骨や関節、筋肉などの運動器が衰えているサインです。
※1つでも当てはまればロコモの可能性があるので、医療機関を受診するようにしましょう。
若いうちから身につけたい運動習慣
ロコモティブシンドロームにならないためには、若いうちからの対策が重要となります。骨量や筋肉量は概ね20代で最も多くなり、その後は徐々に低下していきます。つまり、骨量などが低下していくことは自然の摂理ですが、適度な運動によって継続的に骨や筋肉を刺激し、適切な栄養を摂ることで低下のスピードを緩やかにすることが出来ます。体力の衰えを実感してから対策を講じるのではなく、若いうちから運動習慣を身につけるようにしましょう。